環境破壊なんて怖くない

 「秘密美少女ドクガール」では、環境破壊によって人類は滅びてしまうのではないか?と言う不安が、作品の重要なテーマとして、大胆に用いられています。
 しかし、それって、どこまで本当の話なのでしょうか。ハデス・プロジェクト(野民製造計画)なんてものが、実際に実行される可能性はありうるのでしょうか。
 ここでは、そんな疑問、及び、地球を脅かす破滅の要因に対して、今の人類がどの程度、対抗措置を持っているのかについてを、作者が分かりうる限りで、説明してゆきたいと思います。
(補記/このコラムは「ドクガール」制作開始時に執筆したものである為、内容的に古くなった部分も沢山あります。人類をとりまく不安の要素は、その後も悪くなる一方であり、特に地球温暖化のもたらす脅威は、今世紀中に北極の氷を溶かしきってしまうのではないかとすら言われ始めています。本当に人類に明るい未来は来るのだろうか?)

 

環境アセスメント
 実は、 2000年初頭、世界各国の企業や団体は、協力して、地球全土の資源の現状を詳細チェックして、未来にどう役立てていくかの一大計画を立案、さっそく調査・分析を開始しだしました。これを、環境アセスメントと言います。
 なんだか、話を聞いて、「ガッチャマン」のマントル計画を思い浮かべてしまったのですが、おおまかな分析が終了するのは、だいたい、3年後の2002〜3年あたりだろうと言われています。
 まさか、「人類存続は絶対不可能!」なんて絶望的な事は、恐らく言わないはずだろうと思いますので、私の「ドクガール」の方も、こちらの分析結果を十分にらみながら、今後の話の展開をタイムリーに作っていこうと考えております。

地球温暖化
 現在、一番、心配されている環境破壊は、多分、これでしょう。一説では、20年後には、大気中の二酸化炭素の量は、現在の二倍になってしまうだろうとも言われています。
 すると、どんな悪い事態が生じるのかと言うと、たとえば、南極の氷が溶けて、大陸の海辺の都市が増水した海の中へと沈んだり、あるいは、惑星規模の気温上昇の影響で、作物の栽培分布場所を変わってしまうのではないかとも心配されています。
 さて、そうなってしまった場合は、一体、どうなるのでしょう。
 まず、南極の氷が危険量以上溶けてきたかどうかは、観測によって、じゅうぶん、予知できるはずですので、いきなり津波が襲ってきて、町が海水に呑み込まれるなぞと言うスペクタクルにもならないだろうと想像されます。その前に、多分、内陸部への居住区大移動計画が、政府指揮のもとに、少しづつ進められてゆく事になるだろうと考えられますが、国によっては、首都が放棄される事もありうるかもしれません。(日本も要注意)有珠山噴火に伴う避難生活の様子が記憶に新しいものと思われますが、あれに似た状況になるのではないのでしょうか。
 もう一つの問題、作物の栽培分布地域の移行ですが、実は、こちらは、もしかすると、人類の食料難にとっては、救世主になりうるかもしれない!?と言うのも、土地が肥沃だったにもかかわらず、気温の問題で農耕の出来なかった不毛の大地が、次々に開拓できるチャンスが訪れるかもしれないからです。
 もちろん、そんなうまい話に必ずなるとばかりも断言はできませんので、楽観視せずに、今後の動向を慎重に見据えてゆく必要はあるでしょう。

エネルギー問題
 石油は、このまま使い続ければ、あと50年ぐらいで無くなってしまうそうです。しかし、先の二酸化炭素問題とも絡んでいますので、もっと早く、使用を止めなくてはいけません。
 代替エネルギーとして、注目されているのが、発電所用の原子力と、家庭用の天然ガスなのですが、実は、これらも、あと50〜70年ぐらい使える程度の埋蔵量しか無いらしいのです。
 では、どうすれば、いいのでしょう。
 実は、欧州などでは、太陽発電や風力発電類の開発が急ピッチで進められています。そして、日本でも、原発増設計画の頓挫と入れ違うかのごとく、太陽発電や風力発電の試験機の成功が伝えられ始めました。(2000年時点)当初、太陽や風では、気象任せの為、安定したエネルギー製造が期待できないのではないかと心配されていたのですが、これらの試験機でサンプルを取ってみたところでは、必ずしも不満な結果でもない事が分かってきました。
 やがて、ソーラーハウスやソーラーカーも普及しだす事でしょう。そうなれば、発電所の負担も、だいぶ、軽減されるようになる訳です。
 何よりも、太陽光や風、潮、地熱などは、実質上、無尽蔵のエネルギーだと言っても、過言ではありません。(だって、それらが無ければ、人類も生きられないもん)こうしたエネルギー源を利用できる術を身に付けたと言う事は、人類も、ようやく、エネルギー革命の最後のステップに乗り出したと言う事なのかもしれません。
(付記/実は、この文面を書いていた矢先、日本政府が、再び、原発増設に着手するとのニュースが耳に入ってきました。政府の時代遅れなエネルギー問題認識に対しては、ただただ呆れるしかありません)

食糧飢饉
 豊かな先進国では、実感が湧きませんが、食糧不足は、すでに世界的な問題となってきています。ただ、残酷な話ですが、この飢餓による死亡率の高さは、発展途上国における人口増加の歯止めにもなっていますので、解決しない方が良い問題なのかもしれません。
 ただ、もし、食糧不足が本当に深刻化すれば、各国が食糧確保にやっきになり始めますので、死活問題なだけに、ほぼ確実に戦争が起きるはずです!その場合は、飢え死にするのではなく、戦場で死ぬ可能性の方を懸念した方がいいかもしれません。

核戦争(ハルマゲドン)
 前述したような資源を巡る小競り合いなら発生するかもしれませんが、全面核戦争になって、地球全土が滅びると言う恐れは、ほぼ考えられません。
 米ロの間には、たてまえ上の報復核の決め事がありますが、冷戦時代ですら核の撃ち合いを避けてきた彼らが、今さら、全滅戦争にこだわり続けるとは思えませんし、一方の国がミサイルの誤発射をしても、「報復核」は多分、実行されずじまいで終わる事でしょう。
 実は、過去にも、核ミサイルが発射されそうになった危機は、たびたびあったのです。しかし、いずれも、常にすんでで回避され続けてきました。人類は、まんざら、自分の武器で死滅するほど愚かでもないのです。この点については、「ドクガール」第6話にて説明したいと思います。

氷河期
 地球が暖かくなりすぎるのではなく、逆に、雪と氷に閉ざされてしまう事を心配している人たちがいます。それが、「氷河期の到来」と言うものなのですが、実は、なぜ氷河期になるのかは、はっきりした理由は解明されておりません。(今が十分氷河期状態だ、と言う説さえあります)
 ただ、はっきりしている事は、私たちの先祖は、それでも、幾度となく厳しい氷河期を乗り越えてきていると言う事で、だったら、私たちだって、きっと、それを見習えるはずです。何よりも、我々は、ご先祖さまたちの持っていなかった科学の力さえ備えているのですから。
(聞くところによると、氷河期でも、温暖地域は存在し、それなりに住み心地は良いらしいです)

他天体の衝突
 恐竜の絶滅原因は、巨大隕石が地球に衝突したせいとみて、ほぼ間違いないらしいです。
 その事が判明した為か、同じ悲劇を繰り返さないよう、今、人類は他天体の動きに対して、異常に過敏になっています。各国の天文台は、互いに協力しあい、宇宙をくまなく観測して、地球に接近する他天体の軌道は、100年ぐらい先のものまで調べ上げてしまっています。
 その中には、もちろん、危険なものも見つかっているのですが、およそは、小さな小惑星や隕石のたぐいなので、地球に大接近する前に、宇宙空間で核ミサイルをぶつけて、軌道修正ができるのではないかとも考えられています。
 映画に出てくるような巨大惑星の突然の衝突なぞは、絶対、ありえません。地球を滅ぼせるクラスの他天体の軌道ならば、何百年も前に、当然、割り出してしまえるからです。もちろん、そんなものは見つかっていませんし、天文台が隠すようなマネをしてたとしても、そんな大きな星でしたら、シロウト天文家でも発見してしまいますので、隠し通される事はないでしょう。
 ブラックホールだったら見つからないのでは?と心配する方もいるかもしれませんが、ブラックホールはX線を出していますので、接近すれば、きちんと発見できます。見えないはずのブラックホールの存在が、なぜか、知れ渡っているのは、それゆえなのです。

異生物の侵略
 宇宙人の地球飛来は、正式には確認されていません。理由は詳しくは記しませんが、多分、全てはデタラメでしょう。UFOにしても、乗り物でない可能性の方が濃厚です。
 これが、異次元人だとか地底人、古代生物の復活なぞと言い出すと、フィクションの領域であり、出現する前から、その存在を心配するのは、取り越し苦労だとも言えます。
 実現する危険性のある脅威的異生物としては、実は、人間自身が遺伝子操作で組み立ててしまった「野民」みたいなものが挙げられるのですが、中でも、間違って作ってしまいそうなものとして、殺人ウィルスが一番、怖いとも言えます。
 しかし、今だって、人類はエイズやらエボラなどの恐怖ウィルスと交戦し続けています。ペストや天然痘などに対しても、絶滅させられずに対抗できましたし、やがては、科学の進歩によって、この脅威をも克服できる日が、早いうちに来るはずでしょう。

オゾンホール
 実は、オゾンホールを作る原因であるフロンガスの使用は、すでに全世界で禁止となっております。つまり、もうフロンガスは大気に放出されていないはずなのですが、オゾンホールの拡大は、今なお続いています。
 なぜかと言いますと、すでに放出済みのフロンガスが、まだ大気中に漂っているからなのです。それが、全て浄化されるまでは、オゾンホールは消滅しないでしょうし、その時が来るまでは、根気よく耐え続けるしかないでしょう。
 一日も早く、オゾンホールの縮小をニュースで聞ける日が、来てほしいものです。

人口問題(少子化)
 発展途上国での人口増加の問題は、「食糧飢饉」の項目で述べておきましたが、一方、日本も含む各先進国では、少子化による若い人口の激減に悩まされ始めています。
 この件に対しては、なんと、発展途上国の余剰人口を先進国に移民させたらどうかと言うアイディアが本気で検討され始めておりまして、多分、近い未来にこれは実行されるはずでしょう。
 日本へ移民してくるのは、予想では、肌の色が似たアジア系や南米系の人々じゃないかと思うのですが、今から、仲良く出来るよう、心構えをしておいた方がいいかもしれません。

ポールシフト
 通称「極ジャンプ」と呼ばれています。地球の地軸の位置がいきなり変わると言う現象で、過去にも何度か起きているらしい、とも言われています。
 しかし、これに関しては、考えるだけムダです。いつ起きるかは、観測不可能ですし、起きれば、ほぼ人類文明は壊滅するからです。せめて、できる対応と言えば、二次災害として核が暴発しないよう、日頃から、核施設の警戒を強めておく事ぐらいでしょうか。
 ポールシフトの心配なんて、しない事が、一番の対策かもしれません。

経済危機
 実は、日本が一番、危険な状態だったりします。なぜなら、今の日本の経済は、莫大な赤字国債の上になりたっているからです。言ってみれば、返すあてもないクレジットローンの元で、贅沢をしているようなありさまなんですね。
 そのうち、日本が自己破産してしまうのではないかと警戒している経済評論家もいるのですが、もし、実際に日本の経済がつぶれるような事があれば、周辺経済大国も、飛び火して没落する恐れがありますので、まず、そんな事は起こりえないでしょう。きっと、いつまでも、この赤字国債をズルズルと引き摺って、日本はしぶとく生き抜いてゆけるものと思われます。
 むしろ、どん詰まりのあげくに、世界規模の経済破綻が起きてしまう日が来る可能性をこそ心配すべきであって、そんな時が来てしまう前に、現状の経済概念を作り直して、対抗措置をとっておいてほしいものです。

フリーメンの三大環境破壊対策
 それでは、もし、上記のような破滅要素に対して、人類がうまく善処しそこねた場合、はたして、本当に「ドクガール」みたいな対策を政府や指導者たちは採用するのでしょうか。
 まず、人類を他天体へ送り込み、別惑星や宇宙ステーションに植民地を設けるというアイディアですが、これは、ほぼ採用見込みはありません。なぜなら、予算がかかりすぎるからです。テクノロジー的にも、実現には程遠い状態のはずでしょう。
 しかし、「野民」を作るなぞと言う非人道的な行為も、たとえ、バイオ技術が追い付いたとしても、さすがに決行はしないものと思います。ただ、大地を汚染するダイオキシンや環境ホルモンに対抗する為、細胞強化剤を常時着服する事が義務化されるような日は、いつか訪れるようにはなるかもしれません。
 さて、そうなると、現実化の見込みが一番高いのは、自然不要の万能人工都市の建造ではないかという事になってきます。人工的に酸素を大量派生させ、無機物より新鮮な食物を加工する・・・。そんな未来の科学が、実は、もう完成されかかっているのかもしれません。

人類の行き着く未来
 最後に、人類がさまざまな不安要因を蹴散らして、その科学がどこまでも進化していった場合、どうなるであろうかを推測したいと思います。
 実は、私(作者)が考えているそれとは、まさに「あそぼーヨ!」に登場させた宇宙生命チェイサーに他ならないのであります。
 科学技術の最終到着地点として考えられるものとしては、永久機関による無限の動力源確保、原子レベルでのあらゆる物質の合成術、もっとも合理的な状態(エネルギーや精神力)でのシステムや情報の構築、などがあげられます。
 しかし、これらの事ができると言うのは、まさに神様や魔法使いになったも同様だと言えませんか?それって、夢にも見た、素晴らしい未来なのではないのでしょうか。
 だからこそ、いつか、そんな世界が来てほしいゆえに、今、我々は、つまらない原因なぞで、この素敵な人類という生き物を滅ぼしたりしてはいけない訳なのです。


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