2、タイトルの秘密

 「影の少女rewrite」と言うタイトルが決まるまでは、多少、時間がかかりました。学生時代に書いたオリジナル版「影の少女」と区別する為、「影の少女○○」と言う題名にする事だけは、はじめから頭にあったのですが、この○○に何を入れるかが、うまくひらめかなかったのです。
  第一候補は、「影の少女'96」だったのですが、これでは1996年以降には初出で公開できなくなってしまいます。そこで、<リメイク>とか<リメンバー>と言った言葉を当てはめようと模索していたのですが、どうも、しっくりきませんでした。そして、ようやく納得できた単語が<リライト>だったのです。
 わたし、もともと、印刷会社につとめてまして、<リライト>と言うのも、本当は職場で使っていたデザイン用語だったのですが、「re-write」=「書き直し」で使用してみる事にしたのです。意味的にも、これで、全く問題はありませんでした。
 かくて、本作独特のこのタイトルが完成したのです。
 この題名における特殊性は、本作の小見出し全般にも及んでいます。
 たとえば、第1話は「ナビゲートテキスト」となっていますが、ここは本来ならば「プロローグ」とか「序章」「オープニング」と言った見出しが使われる部分です。しかし、そのような月並みな言葉はピンとこなかったので、「ナビゲートテキスト(水先案内文章)」なる造語をでっちあげてしまったのです。うっすら分かると思いますが、これは、パソコン用ソフトの名前を元に、組み立てた新造語だったりします。
 他にも、 「影の少女rewrite」の小見出しの大きな特徴は「一貫性、統一性がない」の一言につき、サラッとした短いものもあれば、だらだら長い、まるで論文の章目みたいなタイトルがあったりもします。副題付きタイトル、比喩タイトルなど、まさにバラエティにとんでおり、いわば、本編が「小説文章の見せ方見本市」になっているのならば、小見出しの方も「小見出し形式の見本市」になってたりもしている訳です。

 

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