37、女の子の複雑な恋心

 他人を救う為には、自分がセックスする事も辞さない影子でしたが、正一に体を求められた時は、運悪く妊娠危険日で、それに応じてあげる事ができませんでした。影子だって、正一の事が嫌いじゃなかったにもかかわらずです。
 まだ中学二年生ですから、コンドームなどの避妊具だって常備してなかったでしょうし、万が一、ほんとに妊娠してしまったら、自分一人の問題ではおさまらず、好きな正一にまで迷惑をかけてしまいます。だから、この時の影子は、せまる正一を拒むしかなかったのです。
 しかし、必死に嫌がっても、正一は止めようとしてくれないので、とうとう影子は腹を決めて、身を任せてしまう事にしてしまいました。妊娠しちゃったら、それから対応を考えればいいと、いつもの自己犠牲の気持ちになったのでしょう。
 それなのに、正一の方が、さっさと一人で絶頂を味わってしまい、影子と交わるのを止めてしまいます。こんな煮え切らない形で終わらされたら、レイプされずにすんだとは言っても、影子の方も困惑しちゃうと言うものです。
 自分が抵抗した事で、正一を怒らせちゃったんじゃないかと心配になった影子は、激しい罪悪感を抱き始めて、わざわざ、正一の部屋にまで、犯してもらいに出向いたりまでしてしまいます。影子とは、そこまで人のいい女の子なのです。
  でも、正一の方も同じ頃、強い罪悪感で落ち込んでいた訳で、影子がやって来ても、「もっと、自分の事を大切にしろよ」と言って、追い返してしまいます。こ うして、影子は妊娠の危機を免れたのでした。(もっとも、影子はミュータントだったので、もともと、正一とセックスしても、子供は作れなかったのかもしれ ませんが)
 この事件は、以後もずっと尾を引く事になり、このあと、影子と正一の心は絆はさらに強まっていくのですが、どちらからも性的戯れを求 めるような誘いはできなくなってしまいます。影子がようやく一歩踏み切ったのは、地球の独裁者になって、自信に満ちたあとでのファーストキスだったのでし た。

 

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