52、西洋の三博士!

 第10話「いじめっ子にはわかるまい」のラスト近くで、突然、とんでもないキャラがチラッとだけ顔出しします。それが催眠術ラリーです。
 私の作品群では、名バイブレーヤー・光明寺りつ子の当たり役として、あちこちで頻繁に出演しているメジャーキャラですが、本作に出てくる催眠術ラリーには、ちょっと裏の顔もあります。
 第17話「本当に悪かったのは誰?」で、山井博士は影子のムータチオン(突然変異)を分析するため、西洋の三博士を招いていると語っていましたが、そのうちの一人、心理学の権威ラリーこそが、紛れもなく、この催眠術ラリーと同一人物だったのです。
 と言う事は、第10話の時点で、山井博士は早くも影子捕獲の目的で動き出していた事になります。正一の記憶を催眠術で解放させて、影子の秘密を探る為に、さっそく手を回し、切り札の一人である催眠術ラリーを使わして、確実な情報回収を目論んだと言う事なのでしょう。
 本編中、何の補足文も無いところを見ると、正一は、山井博士から西洋の三博士の存在を教えられたにも関わらず、以前、そのうちの一人(催眠術ラリー)とすでに対面してたなんて事はまるで気付いてなかったようです。
 そもそも、医学者のメイスン、心理学のラリー、研究団のラストーロで構成された「西洋の三博士」という設定は、「影の少女」以外の別の作品、たとえば「マルス惨劇行」などで活躍させていたキャラでした。イエス・キリストが誕生した時に礼拝しにきたという東洋の三博士をもじったお遊びだったのですが、なかなか使い勝手が良く、この称号は「秘密美少女ドクガール」などでも目にする事ができます。当然、集大成作である「影の少女 rewrite」に参加するのも当たり前の話であり、「影の少女」の影子は、20世紀末に現われた救世主のような存在なので、西洋の三博士が関わってくるのは、むしろ必然なのです。

 

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