55、「影の少女」の全体構成

 「影の少女rewrite」は全17章で構成されていますが、オリジナル版の「影の少女」は全6話構成で、本来の「影の少女」は、この6話構成がスタンダードとして、いずれの改訂バージョンでも採用され続けていました。
  より多くの要素を盛り込むため、17話に拡大された「影の少女rewrite」ですが、それでも、基本的な話の流れは、原版の「影の少女」に則っていま す。新しい学校に転校してきた影子がいじめられ(1話)、友達の正一にも暴力を受けた事で力に目覚め、桐生たちのあくどいイジメを受けたあとに失踪(2 話)、桐生ら加害者に復讐し(3話)、しかし、自分の犯罪に後悔した影子は一時的に正一の前に戻ってきますが、新たな人間の害意にさらされて、再び逃走。 (4話)ついには人類征服をも企みますが(5話)、正一の愛の前に改心し、最期は入水自殺します。(6話)「影の少女rewrite」も、大雑把にストー リーを追ってみますと、しっかり、この展開が踏襲されている次第です。
 この原版の構成では、3話まででいったん話が落ち着く形になっているので すが、それは「rewrite」でも同じで、「rewrite」では、第11話でひとまず前半部の学校イジメ編が終わります。続く中休みのような穏やかな 章(4話)で、影子がミュータントである事が判明すると言う展開もそのまま引き継がれており、原版での5話の小見出しは「スペクタクル」だったのですが、 このサブタイトルは捨てるのが惜しくて、「rewrite」でも副題みたいな形で採用されています。
 なお、「rewrite」では、学校でのイ ジメの話をより重視するスタイルをとっているため、後半部の世界征服編よりも、前半の学校イジメ編の方がかなり長めになるように、意図的に全体の文章量が 調整されています。あくまで「影の少女」は学校のイジメがテーマの物語なのであり、その後の影子の派手な暴走は後日談扱いにすぎないのであります。

 

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