57、参考文献その2「地球への遠い道」

 「影の少女」のヒントとなった作品として、「キャリー」に続いて、私がタイトルをあげているのが、眉村卓のジュブナイルSF小説「地球への遠い道」です。
 別ページでも熱く語ってますが、私は、眉村卓のジュブナイルSF小説の大ファンでして、「影の少女」を執筆した中学二年の時以前から、けっこう読み漁っていました。実際、最初に書いた「影の少女」は、眉村卓の作風の影響で、かなりジュブナイルSFっぽい内容に仕上がっています。
 当時、乱読した眉村作品の中でも、特に私が強いインスピレーションを受けたのが、この「地球への遠い道」でして、「影の少女」の誕生には「キャリー」だけでは不足で、「地球への遠い道」も読んでいなければ、私は執筆していなかっただろう、と言っても過言ではありません。
  この「地球への遠い道」にも、ミュータントが登場するのですが、こちらはだいぶ未来のお話です。で、この小説でも、普通の人間(現人類)とミュータントの 間でのほのかなラブストーリーがあるのですが、その破局の際、ミュータントの側は理由をこう語ります。私があなたに感じた愛情とは犬や猫などのペットに抱 くようなものだった、と。このセリフが私の頭の中に強烈に残りました。だったら、現人類の方がミュータントに抱く感情も動物に対するものと同じかもしれな い。かくて、本能的に、動物のように見られてしまうから虐待される悲劇のミュータント少女・影子の物語が発案される事になったのです。
 オリジナ ル版の「影の少女」では、この最重要なアイディアを、影子がミュータントだったと判明した時点で惜しげもなく披露しちゃっていますが、「影の少女 rewrite」では、もう少しヤマ場にとっておく事にして、第16話のクライマックスで明示しています。さらに、少しは救いも持たせる為、こうして考え に対して、もう一ひねりした意見も結尾に載せておく形をとっている次第です。

 

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