63、動物大好きの正一?

 第5話では、自ら動物嫌いと称していた正一ですが、影子を失ったあとの第18話(最終話)「またいつの日か」では、影子が可愛がっていた野良犬を引き取り、ビックリするぐらいの犬好き少年に変わってしまいます。
  この展開は、「影の少女rewrite」のストーリー上の都合のせいばかりではなく、正一と言うキャラ自身に付随したディテールの為でもあります。そもそ も、これまでの正一には、作品によって、動物嫌いとして描かれる場合と、大の犬好きとして描かれる場合の二種類があったのでした。「影の少女 rewrite」の正一は、この反する二種類の態度を共に持つ設定を与えられた次第です。
 まず、「幻の少女 影子」や、そのリメイクである「秘密美少女ドクガール」では、正一は犬好きの少年と言うキャラクターになっていました。ところが、ドタバタマンガの「影子ちゃんのミュータント宣言」だ と、行動が予測不能な動物全般が苦手と言う性格を与えられました。正一は、基本的に真面目で、ルールや正しい生活を重んじる人間なので、そうしたものから はみ出した出来事や存在にうまく馴染めないのです。(その点では、「影の少女rewrite」でも、おとなしく従順だった頃の影子には正一もデレデレして ましたが、影子が犯罪的行動に走り出した途端、冷たく突き放すような態度をとっており、正一の性格は他作品と間違いなく共通していると言えます)
 「銀髪のエコ」に出てきた木島少年も、エコ(影子)にチヤホヤしていたところを見ると、恐らく、配役は兄の卓の方ではなく、正一の方だったのでしょう。(「62、謎多き正一の家族」参照)ここでも彼は動物嫌いぶりを見せつけた末に、最後は、犬を買うようになって、ペットへの愛情に目覚めています。
 正一の動物嫌いとは、意外と食わず嫌いみたいなもので、本当は、正一はとっても動物を可愛がるタイプの人だったのかもしれません。

 

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