78、次の奴ら!

 第14話のサブタイトルは「次の奴ら」です。ちょっと捻くった英訳で「ネクスト・シング」と読みます。
 ここで言う「次の奴ら」とは、 もちろん、この章の最後のくだりで触れられた、影子を狙う次の敵の事も指していますが、同時に、この章の中盤で正一が頭に思い描いた想像、すなわち、人類 が衰退して、次に繁栄するだろう生き物の事も暗示しているのです。要するに、次世代の生物であるミュータント、影子の遠い子孫となる超生物たちの事であり ます。このサブタイトルには、二重の意味合いが込められていた訳です。
 さて、影子の次の敵となる「ネクスト・シング」の方ですが、実は、ストー リーの流れとしては、ネットサミットか暴力団の蛇沼組の事みたいな気もしますけど、実は、この「ネクスト・シング」には、どちらも当てはまっていません。 正一いわく、永山を倒した時点で、もう次の敵が動き出していたと言う話なのですが、蛇沼組は永山事件が発生したあとで影子狩りを始めた訳なのだし、ネット サミットにしても、リーダーの山精は、この頃、家族で海外旅行にしゃれこんでいて、すっかりくつろいでいたようなありさまだったからです。そうなると、こ こで言う「ネクスト・シング」は、どうやら、ひそかに暗躍を始めていたらしい山井博士の事みたいなのでした。
 ちなみに、「影の少女 rewrite」では、敵の登場が、あとに行くほど、より組織的な、上位の存在へと移り変わっていくスタイルが取られています。最初はクラス内のいじめっ 子(桐生)、続いて、そのいじめっ子の先輩たち(永山や山精)、さらには、その先輩をバックアップしている暴力団(蛇沼組)、最終的には、国家と連携した 科学者チーム(山井博士)と言うようにです。敵がどんどん巨大で、大きくなっていくほど、話も盛り上がっていく仕組みなのであります。

 

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