88、エバの秘密

 1995年、アニメ界では「新世紀エヴァンゲリオン」が大ヒットし、「エバ」と言えば「エヴァンゲリオン」の略称と言うように定着してしまいましたが、私としては非常に面白くない事態でした。
  私も「エバ」というネーミングには以前から注目しており、すでに自作内で思いっきり使用していたからです。特に、影子が所属していた世紀末宗教の名前も 「エバ」だったのであり、この世紀末宗教エバが出てくる物語を私が執筆していたのは1990年ごろで、「エヴァンゲリオン」より、ずっと早かったのであり ます。
 「影の少女rewrite」は影子作品の集大成でしたので、当然、この世紀末宗教の「エバ」と言うネーミングも組み込みたかった訳でし て、「エヴァンゲリオン」とダブって、「エヴァンゲリオン」からのパクリと思われてしまうのも覚悟の上で、アルファ波発生装置の名前を「エバ」にした次第 です。世紀末宗教エバは、地上に千年王国をもたらす存在でしたから、全人類を支配し、世界をユートピアに変えるマシーンの名前は「エバ」以外には考えられ なかったのであります。
 なおかつ、なぜ、そんな究極の世紀末宗教の名前をエバにしたのかと言いますと、出典は、さらに私の過去作品へとさかのぼ ります。私が中学生の頃(1980年ごろ)に書いた短編小説に「地獄より愛を込めて」というのがあるのですが、この作品では、閻魔大王の正体が聖書のエバ と同一人物であるという真説を披露してみたのです。理由は、もちろん、「えんま」と「エバ」の響きが似ているからでもありますが、閻魔大王の元になったと いうヤマが世界最初の死者であるという話、加えて、日本の「古事記」でも、最初の死者であるイザナミ女神(女性)がそのまま黄泉の国に君臨していた事など もヒントになっています。ユダヤ神話でも、エバがリリスと言う女悪魔と化して、悪魔の祖になったと言う伝承があり、地獄の支配者の女性説は、けっこう説得 力があるのです。
 その地獄の女王エバが、宗教つながりで、そのまま、世紀末宗教の名称にも採用されたのでした。

 

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